くまのまえファミリークリニック 病院ブログ

胃カメラ・大腸カメラができるくまのまえファミリークリニックのブログです

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

 

本日から当クリニックも診療が始まりました。インフルエンザの流行期に入っており、年末年始に体調を崩された方もいたと思います。

 

昨年度よりかかりつけの患者様に対して、訪問診療を開始しました。長年通院していただいた患者様で、体力低下により通院できなくなった方などを対象に訪問診療行いました。また緊急での往診にもできる限り対応しております。

 

また内視鏡検査は当クリニックの得意分野です。検診で異常を認めた、胃の調子が悪い、便が細いなどあれば、ぜひご相談ください。苦痛の少ない内視鏡検査を行っております。

 

今年も地域のみなさんが安心できる医療を提供できるよう私含めスタッフ全員が、対応させていただきます。

 

今年も宜しくお願い致します。

 

夜泣き

 今回は赤ちゃんの夜泣きについてのお話です。

 夜泣きや赤ちゃんの疳が強くて困り、ママが相談に来られます。産後や育児による疲れもたまり、イライラしてしまうママは多いです(((+_+))。

 

 夜泣き(sleep related nighttime crying)は診断に使用する病名ではなく、明確な定義もありませんが、我が国の多くの乳幼児に起こる「これといった原因もなしに毎晩のように決まって泣き出す現象」を指す用語と言われています(子供の睡眠障害:谷池雅子著)。

 

 しかし、親御さんからみて原因がわからない夜泣きの多くは、医学的には、睡眠サイクルが不安定な時期(4ヶ月~1歳半)に、夜中を朝と感じ、目覚めてしまい、その環境がまったく違うことに戸惑いを感じることが原因と考えられています。これは、入眠時の泣きではなく、入眠後に覚醒して泣く行為を示し、主に概日リズムが主因の泣きを表しています。その他に、情緒制御システムが不安定な状態のときに、睡眠が浅く、直ぐめざめてしまい、睡眠サイクル不安定を助長していることが原因ではないかとも考えられます(小児科医が教える赤ちゃんが泣かずにぐっすり眠ってくれる方法:小山博史著)。

 

 対処法は日ごろの対応が重要です。原因により生活習慣・赤ちゃんとママ関わりなど、それぞれで異なっています。

 

 当院では、日ごろの対応と同時に抑肝散(ヨクカンサン)甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)という漢方薬を処方することもあります。また、お母さんにも症状に沿って同じ漢方を同時に服用して頂いたり、加味逍遙散(カミショウヨウサン)当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)などの漢方を処方することもあります。

 

 赤ちゃんの夜泣きにお困りで、どうしたらよいかわからず、イライラを感じているようでれば、当クリニックに相談してください。きっと役立てると思います。

笑いの会

平成30年11月10日(土)に多くの支援やご協力のもとに、熊の前コミュニティーセンターにて、笑いの会を開催させて頂きましたので、報告させていただきます。

 

 前日までの雨が嘘のように、当日は天気も回復し、この時期に珍しく汗ばむぐらい暖かい日となりました。絶好の天候のもと、50人を越す多くの方にご来場頂き、多くの方に笑いを提供できたと思います。

 

 今回の笑いの会は、緑区平子が丘の高橋ファミリークリニックさんと共同で開催しました。院長である高橋先生は、地域の皆様に笑いの場を提供したいという信念のもと、年に2-3回のペースで過去17回も笑いの会を開催してきました。高橋先生の、緑区の他地域においても、笑いの場を提供したいと常々の考えもあり、熊の前・神の倉においても、高橋ファミリークリニックのスタッフみなさんの全面的な協力のもとに今回の開催にこぎつけることができました。

 

 メインの演題は、微笑亭さん太さんよる落語(二演題)、MICKYさんによる弾き語り。また、私からは笑いの効能についてお話をさせて頂きました。さん太さんの落語では、会場が笑いに包まれ、スタッフも笑いにより、仕事を忘れるほどでした。またMICKYさんの素晴らしい歌声は、皆を魅了し、もう少し長く聞いていたいと思った方も多かったと思います。

 

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写真 1:微笑亭さん太さん

 

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写真 2:MICKYさん

 

 最後に、高橋ファミリークリニックの高橋先生、林さん、加藤さん、会場を貸して頂いた熊の前自治会の方々、快く出演していただいた微笑亭さん太、MICKYさん、その他当日手伝って頂いた方々など、多くの方の協力で無事開催することができました。深くお礼申し上げます。

 

 

 今後も継続して会を開催していきたいと考えておりますので、今回参加できなかった方は、ぜひ次回は参加して頂き、皆で大いに笑いましょう。

 

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写真3:スタッフ

インフルエンザ新薬

 朝晩の冷え込みが一段と増し、日中も肌寒い日が増えましたね。冬になると流行するのがインフルエンザです。流行が目前に迫っており、学級閉鎖となっている小学校もあるようです。10月からインフルエンザの予防接種が始まっています。   

今回は今年3月に販売開始されたインフルエンザ新薬『ゾフルーザ』について紹介したいと思います。

 

 ゾフルーザは国内で初めての単回・1日投与の抗インフルエンザ薬です。今まではタミフルを5日間/朝夕で服用していました。ゾフルーザは1回で内服が終了するため、飲み忘れや感染拡大の抑制につながることが期待されています。今シーズンから本格的に処方数が増えそうです。

 

 薬の作用機序は、従来処方されているタミフルを含むノイラミニダーゼ阻害薬は、ヒトの細胞内で増えたウイルスが細胞から出ていくのを阻害します。一方で、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬であるゾフルーザは、ヒトの細胞に侵入したウイルスを増殖する段階で阻害します。(下記図参照)

 

f:id:kumanomae-fc:20181112142318p:plain 図 主な抗インフルエンザ薬の作用機序(塩野義製薬

 

 ゾフルーザの効果はタミフルと比較しても罹病期間、平熱になるまでの時間ともに同等レベルと言われています。しかし、ウイルスの排出期間は有意に短縮しており、2次感染の予防が期待されます。また副作用の出現率もタミフルと比較して低いという結果が出ているため、安心して服用できます。

 

 当クリニックでは、①内服:タミフル、ゾフルーザ ②吸入:リレンザ、イナビル  ③点滴:ラピアクタの中から治療薬を選択可能です。

 

 インフルエンザを疑うような症状があれば、早めの受診をお勧めします。

インフルエンザ予防投与

 インフルエンザの流行時期が目の前に迫っています。

 当クリニックでは、インフルエンザ予防投与を保険外(自費)診療で行っています。

特に体調を崩したくない受験生にお勧めです。

感染者との接触後2日以内に服用することで服用期間の10日間で予防効果が期待できます。

 

 予防投与可能な抗インフルエンザ薬は①タミフルリレンザイナビルの3種類です。いずれも、体内でインフルエンザウイルスの増殖を抑える作用があり、予防的に使用することで発症を防ぐことができます。

 

  • 当クリニックの価格は一律6000円(税込)です。

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 以下の条件を満たす方は、保険診療で予防投与が可能です。

 条件を満たさない方が保険外(自費)診療となります。f:id:kumanomae-fc:20181029091238p:plain

 

 誰でもインフルエンザにはかかりたくないですよね(*_*)

 私も実際に予防投与で効果を得た経験があります!

 特に入試前の受験生やそのご家族、どうしても発症しては困る方など、予防投与を受けませんか?

 

処方をご希望の方は、当クリニックにご連絡ください。

TEL:052-876-3351

 

 

妊婦・授乳婦のインフルエンザ予防接種

 

 朝晩の冷え込みが増し、日中は過ごしやすい季節になりましたね。

寒くなると流行するのがインフルエンザです。当クリニックでもインフルエンザの予防接種を開始しています。

 

 今回は妊娠・授乳婦に対するインフルエンザ予防接種についてお話したいと思います。

 

 以前は「妊娠初期のインフルエンザ予防接種はよくない」「妊娠中にインフルエンザになっても、治療薬は使わないほうが良い」等の意見がありました。しかし、現在では“ほぼリスクはない”と産科ガイドライン2017に記載されています。

 

 妊婦・授乳婦ともにどの時期でも接種可能であり、運悪く感染してしまっても治療薬の投与が可能です。また、妊婦がインフルエンザ予防接種をすることで、生後6か月までの赤ちゃんのインフルエンザ罹患率を減少させたという報告もあります。

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  一時、テレビやSNSなどで、「インフルエンザワクチンには水銀が入っているから、打たない方がよい」と、話題になったことがありました。これは、ワクチンに添加されている防腐剤にエチル水銀が微量に含まれていることで噂されました。産科ガイドライン2017にも記載されていますが、胎児への影響もないため接種に支障はありません。

 

 水銀と聞くと誰でも怖くなりますよね。メチル水銀のように体に悪影響を及ぼすものもありますが、ワクチンに入っているエチル水銀とは別物になります。妊婦さんで抵抗がある方には、エチル水銀が入っていないワクチンも接種可能です。長期保存ができず、取り寄せが必要なため、ご希望の方はお問い合わせをお願いします。

 

 妊婦・授乳婦さんでインフルエンザ予防接種を迷われている方は当クリニックで相談、または接種を受けませんか?電話でのご相談も承ります(*^_^*)

B型肝炎

 今日はB型肝炎における『HBVキャリア』のお話をしたいと思います。

 

 HBVキャリアとは?

 “HBs抗原陽性”のことを指します。B型肝炎ウイルスに持続感染している状態ですが、HBVキャリアのすべての人が肝炎を発症しているわけではありません。HBVキャリアの中には、症状や肝機能異常がまったくない「無症候性キャリア」の方が多くいます(下記はB型肝炎の自然経過フローチャートです。B型肝炎治療ガイドラインより抜粋)。

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日本では、HBV感染者が110-140万人いると言われており、その多くは母子感染防止策が施される前に母子感染してしまった方です。

 

 母親がHBVに感染していると、出産時の産道で血液を介して赤ちゃんが感染してしまう恐れがあります。乳幼児は免疫機能が未熟で、HBVに感染してもウイルスを異物だと認識しにくく、また認識できても排除する能力が弱いためウイルスが肝細胞にすみついてしまいます。この状態が「無症候性キャリア」です。15-30歳ごろに免疫機能が発達し、ウイルスを体内から排除しようと肝細胞を攻撃し始めるため、一過性に肝炎を発症します。10-15%の方は肝炎の状態が続く、慢性肝炎と呼ばれる状態に移行しますが、85-90%の方は免疫の働きでウイルスの増殖が抑えられ、肝炎も沈静化した状態の「非活動性キャリア」となります。しかし、非活動性キャリアはウイルスが完全に排除されたわけでなく、肝細胞内にはウイルスが残存しています。ウイルス増殖が盛んになってHBV-DNA量が増えると、肝炎が再燃⇒慢性肝炎⇒肝硬変⇒肝がんへ移行してしまうこともあるため油断は禁物です!!

 

  以上より、キャリアの方でも継続的な定期検査が大切になります。

  B型肝炎についてのお問い合わせや治療介入などのご希望がございましたら、当クリニックにご相談ください。肝臓専門医による診療が可能です(^ -^)b